WILLER EXPRESS 株式会社 様
「WILLER EXPRESS 株式会社」様は、都市間移動や空港へのアクセスを担う「WILLER EXPRESS」、池袋のまちなかを回遊する「IKEBUS」、食と観光が融合した「レストランバス」など、全国各地でバス事業を展開されている会社です。安全運行はもとより、快適に乗車いただくためのシート開発、ダイナミックプライシングの導入など、時代のニーズに合わせた新しい価値を次々と提供し続けられています。
現在運行しているWILLER EXPRESSのバスと各営業所にIP無線機(全356台)を平成29年から順次ご導入いただき、バス(移動局)から営業所への報告や営業所(指令局)からバスへの業務指示などの日常業務でご利用いただいています。どのように活用されているのか、代表取締役の平山幸司様にお聞きしました。
WILLER EXPRESS 株式会社
代表取締役
平山 幸司 氏
無線機の導入を検討したそもそものきっかけは東日本大震災でした。通信がつながりにくい状態が震災後しばらく続き、通信手段を見直さなくてはいけないと危機感を覚えました。当時はまだGPSシステムがなかったため、バスが車庫を出発してしまうと、いまどこにいるのか、位置情報がまったくわかりません。大規模災害時に一刻も早く安全確認を行うため、確実につながる連絡手段が必要でした。
それまでは携帯電話を使っていたのですが、携帯だと1対1でしかつながることができず、統括運行管理センターや各営業所から乗務員に一斉に発信することができません。一度に複数人に発信できるものとして昔からある一般的な業務用無線を検討しましたが、運用やコスト面で見合わず断念。いろいろなものを検討した結果、IP無線機を使ってみることにしました。
IP無線機は、1対1の通話はもちろん、一斉通話やグループ通話ができるので迅速な指示や報告が行えます。また、携帯のデータ通信網(パケット通信)を利用しているため、携帯キャリアからの通話制限の対象にならず、災害時でもつながりやすい点にメリットを感じています。
携帯キャリアの通信網の利用のため、業務用無線に比べて通話エリアが圧倒的に広く、全国どこにいても通信ができる点には利便性を感じています。
通常業務での報告・指示等の連絡から、災害時の迅速な安否確認と情報共有の両方の運用ができるIP無線機は、利便性に優れ、かつコストバランスが良いことが大きな魅力でした。
はい、機種は価格と品質を総合的に判断して東通(東通インテグレート株式会社)さんが勧めてくれたものにしましたが、1ヶ月テスト運用させていただいてから本格導入を決めました。
当時はIP無線機が登場して間もない頃で、無線機新技術ゆえの不安があり、通信の安定性を検証したいと思っていました。山間部を走るバスもありますので、通信が途切れたりしないか心配で。実際に運用してみて問題ないことがわかり、安心しました。
導入後のアフターメンテナンスも問題なく、そもそも壊れにくい製品なので、アンテナ等細かいパーツの交換以外の修理もほとんどありません。
IP無線機自体は非常にシンプルなもので、使い方も簡単でスムーズに導入できました。唯一戸惑ったのは、使い方よりも”話し方”です。製品側の応答マニュアルがなかったので、応対の仕方をゼロから考えました。ちょうど社員に元警察官がいて無線のやりとりに慣れていたので、彼に教わりながらルールを作ることにしました。今は「担当司令」「どうぞ」と会話を始めています。
2022年秋に東京駅高速バスターミナルが開業した時のエピソードは忘れられません。当社のIP無線機は3G仕様なのですが、東京駅高速バスターミナルは4G以上でないと無線が入らないことが開業直前に判明しました。急きょ入れ替えが必要となって東通さんに相談したところ、同じ機種の4G対応バージョンを速やかに用意していただき、事なきを得ました。スピーディに動いていただき、本当に感謝しています。
今後は、2026年までに3Gからさらに通信速度の速い4Gに切り替わりますので、安心・安全なサービスを引き続き提供するために、より連携のとりやすいIP無線機について東通さんに引き続き相談に乗っていただけたらと思っています。
まずはお気軽にご相談ください。お問い合わせは無料です。
修理のお問い合わせもこちらからどうぞ。
フォームまたはお電話からお問い合わせいただけます。